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2026年9月8日 : コーラを注意したら、もっと飲むようになりました
コーラを注意したらもっと飲むようになりました

「コーラを注意したら、もっと飲むようになりました」

子供との甘い物との付き合い方

先日、福岡で
「その甘さ、どこから来ていますか?」という講演をさせていただきました。

講演の後、ある参加者の方(60代女性)から、こんなお話を伺いました。

「孫がコーラをがぶ飲みしているのを、注意できずにいました」

理由をお聞きすると、少し意外な答えが返ってきました。

「以前注意したら、隠れて飲むようになったんです」

良かれと思って伝えた「ダメ」が、かえって遠ざかる結果を生むことがあります。
これは、その方だけの経験ではありません。


私は調味料の講座を13年続けており、
家庭での伝え方についてのご相談を、よくいただきます。


今日は、なぜ「禁止」が効きにくいのか、
そして講演会場で実際に起きた気づきの瞬間についてお話しします。

なぜ、「ダメ」と言うほど欲しくなるのか

人には、自分の選ぶ自由を誰かに脅かされたと感じると、
その自由を取り戻そうとする性質があります。

心理学では、これを心理的リアクタンスと呼びます。

1966年、心理学者のブレームが行った実験がよく知られています。

3~5歳の子供たちの前にたくさんのおもちゃを並べ、
そのうち1つだけを「これは触ってはいけません」と伝えます。

しばらく自由に遊んでもらった後、
「好きなおもちゃで遊んでいいですよ」と伝えると、
禁止されていたおもちゃに人気が集中したそうです。

触れなかった時間が、そのおもちゃの魅力を勝手に押し上げていたのです。

強制の力がなくても、似たことは起こります。

禁止や制限があるだけで興味が強まる現象は、カリギュラ効果と呼ばれています。

ダイエット中に「甘い物は禁止」と決めた途端、

頭の中がケーキのことでいっぱいになった経験はないでしょうか。
大人でも、「絶対にこうしてください」と指示されると、
内容が正しくても、なぜか反発したくなるものです。

「コーラは体に悪いから飲んじゃダメ」という言葉自体は、正しい情報です。

けれど、伝え方によっては、
コーラそのものの魅力を押し上げてしまうことがあるのです。

講演会場で生まれた、ある気づき

冒頭でご紹介した方は、講演の後半で行った
「無果汁ジュースの謎解き」という実演に参加してくださいました。

水、炭酸水、シロップ、クエン酸だけで、本物そっくりのサイダーを目の前で作る実験です。
甘すぎて飲めないほどの液体に、クエン酸をひとつまみ入れます。

それだけで、味が一変します。
会場からは「え、それだけで?」という声が上がりました。

実験の後、もう1つ質問をしました。
「このシロップの量、想像していたより多かった人は?」

半分以上の手が挙がりました。
量を目で見て驚く経験は、言葉で「糖分が多いです」と説明するより、

ずっと記憶に残ります。

その方は、講演後のアンケートにこう書いてくださいました。

「孫がコーラをがぶ飲みしていることを、注意できずにいましたが、
実験を受けたことで、ダメではない伝え方が出来ると思いました」

この言葉を読んだ時、私自身も胸が熱くなりました。

13年間、講座で伝え方を工夫し続けてきたことが、
1つのご家庭の会話を変える瞬間に立ち会えたからです。

何が変わったのか、私なりに考えてみました。
実験は、答えを教える時間ではありません。

「甘い→クエン酸を入れる→サイダーの味になる」という発見を、
参加者ご自身がその場でしています。

私は「答えを言い当てる係」ではなく、「一緒に驚く係」だったのです。

これは、ご家庭での会話にもそのまま活かせます。
「コーラはダメ」と答えを渡すのではなく、
「このラベル、一緒に見てみようか」と謎解きに誘うのです。

主導権を相手に残したまま、一緒に発見する形にします。
それだけで、同じ情報でも受け取り方が変わります。

家庭でできる「禁止しない」伝え方、3つ

① 「飲むな」ではなく「一緒に見てみよう」と誘う


「そのコーラ、ちょっと裏側見てみない?」の一言で十分です。

選ぶ主導権を相手に渡したまま、情報を差し出せます。

命令形ではなく、誘う形にします。
これだけで、相手が受け取る情報は同じでも、心の構えが変わります。

② 答えを教えるのではなく、一緒に謎解きする

「果糖ぶどう糖液糖」という言葉を、いきなり説明する必要はありません。

「これ、なんて読むと思う?」と一緒に読んでみるだけで、参加している感覚が生まれます。

講座では、正解を急がないことを大切にしています。
分からない言葉を一緒に調べてみる、それだけでも立派な謎解きです。

③ 選ぶ自由を、丸ごと奪わない

全面禁止ではなく、
「今日は特別な日だから1本」「運動した日だけ」というように、
量や場面を一緒に決めます。

自由が残っている分だけ、反発は起きにくくなります。

「絶対にダメ」と「好きなだけどうぞ」の間には、たくさんの選択肢があります。

その真ん中を、相手と一緒に探す姿勢が伝わることが大切です。

完璧な会話を目指す必要はありません。

おわりに

「ダメ」という言葉は、
正しくても、時に相手の興味を強めてしまうことがあります。

禁止は、一番効かない伝え方になることがあるのです。

知識は、誰かに「教える」ためだけのものではありません。
家族と一緒にラベルを読んで、一緒に驚くための材料にもなります。

福岡の講演会場で生まれたこの気づきは、
参加してくださった方から、私への贈り物でもありました。

今日からできることは、1つだけです。
「見てみない?」の一言から、始めてみてください。



私の教室では、食品表示の読み方や、
ご家族との伝え方についても、実験形式でお伝えしています。

「主人にどう話せばいいか分からない」というご相談を受けることも多く、答えはいつも同じです。

正解を渡すのではなく、一緒に驚く時間を作ってみてください。

ご興味のある方は、講座のご案内をご覧ください
2026年9月3日 : きのこ7種類の使い分け|産地・歴史・最新研究から見る秋の献立の整え方
秋の味覚きのこ 松茸ごはん松茸吸い物

秋になると、炊き込みご飯、土瓶蒸し、きのこ汁が恋しくなります。

しいたけ、まいたけ、えのきたけ、ぶなしめじ。

姿と香りが違うだけなのか、それとも役割が違うのか。

調べていくと、きのこは野菜ではなく菌類でした。

そして種類によって、食物繊維、ビタミンD、うま味、香り、食感が変わります。

一方でインターネットには「免疫力が上がる」「がんを防ぐ」という強い言葉も並びます。

最新の研究は、そこまで言い切れているのでしょうか。

この記事では、
日本の食卓になじみ深い7種類を産地と歴史からたどり、
いま分かっている栄養と研究、そして毎日の料理に生かす方法までまとめます。


そもそも、きのこは野菜ではありません

きのこは菌類で、統計では森の産物です

きのこは植物ではなく菌類です。

私たちが食べている傘や軸の部分は「子実体」と呼ばれます。

地中や木の中に広がった菌糸が、条件のそろったときにつくる器官です。

スーパーでは野菜売り場に並びます。

けれど国の統計では「特用林産物」として扱われ、生産量を調べているのは林野庁です。

林野庁は農林水産省の外局です。

つまりきのこは、畑の作物ではなく森の産物として数えられています。

日本のきのこの生産量は、2024年で約43万トンでした。

国民ひとりあたりに直すと、年間およそ3.5kgです。

毎週、小さめのパックを1つ食べている計算になります。

万葉集から菌床栽培まで

日本では古くから野生のきのこが食べられ、万葉集にもきのこを詠んだ歌が残っています。

江戸時代には原木しいたけの栽培が始まりました。

乾しいたけは保存できる山の産物として、精進料理とだし文化を支えてきました。

大きく変わったのは、1942年です。

くさび状の木片に菌糸を伸ばした「種駒」を丸太に打ち込む方法が発明され、
しいたけ栽培が一気に普及しました。

その後おが粉などを使った菌床栽培の技術が開発され、
なめこ、えのきたけ、ぶなしめじ、まいたけへと広がります。

いま店頭に一年中並ぶきのこの多くは、菌床栽培や瓶栽培です。

おが粉に栄養を混ぜた培地で育てるため、数か月で収穫できます。

温度と湿度を管理できるので、値段も供給も安定します。

一方、木を切り出して菌を打ち、収穫まで年単位で待つ原木栽培は、いまでは少数派になりました。

どちらが良いという話ではなく、役割が違います。

原木栽培の現場については、また改めて書きます。



7種類のきのこを、役割で使い分けます

種類ごとに特徴を並べる前に、まず全体像です。


私は献立を組むとき、きのこを3つの役割で分けています。

①香りとうま味を足すきのこ
→ 乾しいたけ、まつたけ。だしと炊き込みご飯で力を出します。

②歯ごたえと満足感を足すきのこ
→ えのきたけ、エリンギ、まいたけ。大きく切ってよくかむ料理に向きます。

③汁ごといただくきのこ
→ なめこ、ぶなしめじ。煮汁に出た成分まで無駄にしません。

この3つを頭に入れてから、個別の特徴を見ていきます。

①しいたけ|香りとうま味を重ねます

特徴
→ 肉厚で、加熱すると香りとうま味が増します。
乾燥によって香り成分のレンチオニンが生まれ、戻し汁にはうま味成分のグアニル酸が加わります。

主な産地
→ 生しいたけは徳島、岩手、群馬など。乾しいたけは大分、宮崎、熊本などが代表的です。

歴史
→ 江戸時代には原木栽培が行われ、乾燥によって保存と流通がしやすくなり、日本のだし文化を支えました。

栄養
→ 食物繊維を含みます。日光や紫外線に当たると、
前駆体のエルゴステロールからビタミンD2が増えます。
ただし含有量は栽培・乾燥・照射の条件で大きく変わります。

合う料理
→ 干ししいたけと昆布の精進だし、含め煮、炊き込みご飯、焼きしいたけ。

②えのきたけ|歯ごたえを足し、汁までいただきます

特徴
→ 細長く、加熱してもシャキッとした食感が残ります。
天然のえのきたけは褐色で柄が短く、白く細長い姿は遮光栽培と品種によるものです。

主な産地
→ 長野、新潟、宮崎など。国内で一番生産量の多いきのこです。

歴史
→ 現在は空調施設を使った瓶栽培が主流です。

栄養
→ 生100gあたり34kcal、食物繊維3.9g(日本食品標準成分表・八訂増補2023年)。

合う料理
→ 味噌汁、なめたけ、豚肉巻き、鍋。水に溶ける成分もあるため、煮汁ごと食べる料理が合理的です。

③ぶなしめじ|毎日の献立を支えます

特徴
→ 弾力があり、ほろ苦さとうま味があります。
「香りまつたけ、味しめじ」の“しめじ”は本しめじを指し、一般的なぶなしめじとは別の種です。

主な産地
→ 長野、新潟、福岡など。

歴史
→ 栽培きのことしての歴史は比較的新しく、菌床栽培の普及によって家庭の定番になりました。

栄養
→ 生100gあたり22kcalです。

合う料理
→ 炊き込みご飯、お浸し、白和え、味噌汁、魚の酒蒸し。

④まいたけ|香りと食感を主役にします

特徴
→ ひらひらと重なる傘、強い香り、歯切れの良さが魅力です。
「見つけると舞うほど喜んだ」という名の由来は一説で、断定はできません。ホンマカイナ

主な産地
→ 新潟、静岡、福岡などが代表的です。

歴史
→ 天然物は希少でしたが、人工栽培技術の発達によって広く流通するようになりました。

栄養
→ βグルカンを含みます。ただし普通の食品として食べる量で、
病気の予防や治療の効果が確立したという意味ではありません。

合う料理
→ 天ぷら、きのこご飯、牛肉とのしぐれ煮、網焼き。
たんぱく質分解酵素を含むため、生のまま卵液に混ぜると茶碗蒸しが固まりません。加熱してから加えます。

⑤エリンギ|かむ力と満足感を生かします

特徴
→ 太い軸のコリコリした食感があり、切り方で印象が変わります。

主な産地
→ 長野、新潟、広島などが代表的です。

歴史
→ 地中海沿岸などに自生するきのこで、日本で本格的に生産と流通が始まったのは1990年代以降です。

栄養
→ 低エネルギーで食物繊維を含みます。大きく切ってよくかむ料理にすると、食事の満足感をつくりやすくなります。

合う料理
→ 炙り焼き、きんぴら、バター醤油焼き、帆立風の照り焼き。

⑥なめこ|ぬめりを汁物に生かします

特徴
→ 独特のぬめりと、なめらかな口当たりがあります。

主な産地
→ 長野、新潟、山形など。古くは原木栽培で、現在は菌床栽培が中心です。

栄養
→ 食物繊維を含み、ぬめりを汁ごと食べられます。「ぬめりが特定の病気に効く」とは言えません。

合う料理
→ なめこ汁、大根おろし和え、豆腐との煮物。加熱用として、しっかり火を通します。


⑦まつたけ|栄養よりも、香りと季節をいただきます

特徴
→ 加熱で立つ香りと、裂けるような歯ごたえが持ち味です。

主な産地
→ 国内では長野、岩手、京都などが知られますが、生産量は年ごとの天候に大きく左右されます。

歴史
→ 万葉集にも登場し、秋の香りを愛でる日本の食文化を象徴してきました。

栄養
→ 高価だから栄養価が特別に高いわけではありません。価値の中心は希少性と香りと季節性です。

合う料理
→ 土瓶蒸し、焼きまつたけ、まつたけご飯。洗いすぎず、香りを重ねすぎない薄味にします。



乾しいたけと昆布のだしで、学びの仲間の反応が変わりました

私が主宰する和食エデュケーションコースのだしの講座は、全4回で組み立てています。

その4回目が、野菜のだしときのこのだしの実技です。

その日の講座のあとに、真昆布と乾しいたけのだしで素麺を作って食べました。

汁をひと口飲んだところで、手が止まりました。

「乾しいたけは、ほとんど使ったことがありませんでした」

「こんなに美味しくなるとは知りませんでした」

つゆに使ったのは、昆布と乾しいたけの戻し汁だけです。

かつお節も入れていません。 ネギとうす揚げの刻みだけです。

それでも「足りない」と言った人はいませんでした。

理由は、うま味の掛け算にあります。

乾しいたけの戻し汁にはグアニル酸、昆布にはグルタミン酸が含まれます。

種類の違ううま味を重ねると、味の輪郭がぐっと太くなります。

これが精進だしの基本です。

肉も魚も使えないお寺の食事が、なぜあれほど満足感を持つのか。

その答えが、目の前の素麺に入っていました。

正直に書くと、私も昔は乾しいたけを戸棚の奥で古くしていました。

戻すのが面倒で、生のきのこばかり買っていた時期があります。



最新研究は、きのこの健康効果をどう見ているのでしょうか

①食物繊維とβグルカン

きのこには、不溶性食物繊維を中心とした食物繊維と、細胞壁を構成するβグルカンが含まれます。

食物繊維は便通や腸内環境を支える食事の一部になります。

ただしβグルカンは、構造や由来によって働きが変わります。

きのこを食べれば直ちに免疫力が上がる、と単純化はできません。

食品としての摂取、濃縮した抽出物、医薬品の研究は、分けて読む必要があります。

②エルゴチオネイン

エルゴチオネインは、きのこに比較的多く含まれる含硫アミノ酸です。

抗酸化や細胞保護との関係が研究されています。

3,236人を21年以上追跡した研究では、
血中濃度が高い人ほど心血管の病気や死亡が少ないという結果が出ています。

60万人規模のメタ解析でも、きのこをよく食べる人の総死亡リスクが6%ほど低いという関連が報告されています。

ただし、どちらも観察研究です。

「きのこを多く食べる人は、ほかの食習慣も整っていた」という可能性を消せていません。

因果関係を確かめるには、介入試験がまだ足りていない状態です。

③ビタミンD2

きのこのエルゴステロールは、紫外線に当たるとビタミンD2に変わります。

紫外線を当てたきのこの試験では、血中の25(OH)D2が増えたという報告があります。

ところが2026年に公開された試験では、別の結果が出ました。

紫外線を当てたマッシュルームを1日800IU相当、6週間食べてもらった試験です。

量にすると、大きめのパック1つ分を毎日になります。

血液中のD2は増えました。

けれどD3が下がり、合計のビタミンD量は、食べなかった人と差がありませんでした。

冬にビタミンDが落ちるのを、きのこだけでは止められなかったわけです。

きのこはビタミンDの供給源になります。

でも魚や卵を含む食事全体や、日光に当たることの代わりにはなりません。

④心血管と代謝の健康

きのこ摂取と心血管・代謝の指標を調べた系統的レビューは出ています。

けれど各項目につき研究が1~2本しかなく、結果の一貫性も十分ではありませんでした。

改善の可能性は示されていますが、「食べれば数値が下がる」と約束できる段階ではありません。

ここから見えてくる結論があります。

きのこを薬のように扱うのではなく、低エネルギーで食物繊維とうま味を足し、肉や塩を増やしすぎずに食事全体を整える食材として生かすことです。



ベストな食べ方は、ひとつには決められません

調理の研究では、電子レンジ加熱や焼く調理は抗酸化活性などを保ちやすいという結果があります。

ゆでると一部の成分が煮汁へ移る一方、βグルカンの画分が増えたという報告もあります。

つまり「この調理法が一番」とは言えません。

家庭料理では、次の4点が現実的です。

①焼く・蒸す・短時間で加熱します
→ 香りと食感を生かせます。

②汁物と鍋は、煮汁ごといただきます
→ 溶け出した成分を捨てずにすみます。

③1種類ではなく、香りと歯ごたえの違う2~3種類を組み合わせます
→ 味に厚みが出ます。

④ビタミンDを意識するなら、表示を確認した乾しいたけや紫外線照射品も選択肢に入れます。

「1日に何グラム食べれば病気を防げる」という公的な基準は存在しません。

体質や胃腸の状態に合わせて、まずは汁物と副菜に無理なく加えるところからで十分です。

食物繊維を急に増やすと、お腹の張りにつながる人もいます。



秋の一汁三菜 【きのこ献立の例】

主食
干ししいたけとまいたけの炊き込みご飯
→ 干ししいたけの戻し汁と昆布だしを合わせ、まいたけを加えます。
乾物のうま味と秋の香りが重なるので、醤油を増やさなくても満足しやすい一品です。
わたしは薄口?油を数滴かな

主菜【鮭とぶなしめじの酒蒸し】

→ 秋鮭、ぶなしめじ、長ねぎを酒蒸しにします。
魚のたんぱく質と脂質、きのこの食物繊維を一皿にまとめます。


副菜【焼きエリンギと青菜のお浸し】

→ エリンギを香ばしく焼き、青菜と合わせます。かむ食感と青菜の彩りが加わります。

汁物【なめこと豆腐とわかめの味噌汁】

→ なめこのぬめり、豆腐のたんぱく質、海藻を組み合わせます。
汁物にすることで、溶け出した成分も無駄になりません。




日本産原木乾しいたけすすめる会
買い物のときに、ひとつだけ探してほしいもの

乾しいたけの袋に、赤いきのこのシンボルマークが付いていることがあります。

これは「日本産・原木乾しいたけをすすめる会」の全国統一マークです。

日本産の原木乾しいたけにだけ付けられています。

原木栽培は、木を切り出して菌を打ち、収穫まで年単位で待つ仕事です。

このマークのついた乾しいたけを選ぶことが、その現場を続けてもらうための一票になります。

袋の裏を見るのは、5秒です。

その5秒で、台所と山がつながります。



まとめ【きのこは「効能」だけで食べるものではありません】

きのこの魅力は、ひとつの成分では説明しきれません。

山の恵みを保存食に変えただし文化。

原木から菌床へ受け継がれた栽培の知恵。

少ない調味料でも満足をつくる香りとうま味。

食物繊維やビタミンD2など、現代の研究が追いかけている成分。

最新の研究を丁寧に読むほど見えてくるのは、きのこだけで健康になるのではなく、きのこを使うことで毎日の献立が整いやすくなるということです。

この秋は、いつもの一袋をなんとなく炒めるのをやめて、種類ごとの役割で選んでみませんか。


私が主宰する和食エデュケーションコースでは、
だしの講座4回目で野菜のだしときのこ類のだしを実際に引いて、味わって使い方を学びます。

言葉で説明するより、ひと口飲んで味わってもらったほうが早いからです。

次回の「秋の旬食材・第二弾」も、歴史と研究と家庭料理の3つからまとめます。



※本記事は一般的な食情報です。病気の治療や予防の効果を保証するものではありません。食事制限や治療中の方は、医師や管理栄養士にご相談ください。野生のきのこは食用種との見分けが難しく、中毒の危険があります。自己判断での採取と食用は避けてください。

2026年8月17日 : 羅臼昆布の製造工程 漁師さんと地元の若者と体験した圧倒的な手間暇と手仕事
羅臼昆布漁1


ただ「見る」だけじゃない。すべてを自らの手で体験する!


私のもとでだしや食文化を学ぶ若い受講生とともに訪れた、

知床・羅臼(らうす)。

今回、私たちが目指したのは、単なる見学ではありませんでした。


「羅臼昆布がなぜ『昆布の王様』と呼ばれるのか、
その理由を自分の手と汗で確かめる」


羅臼昆布ができるまでには、

他の昆布とは比べものにならない二十数工程にも及ぶ途方もない手作業が存在します。


今回、
私たちは奄蒸(あんじょう)の後に小刀でハサミを入れる仕上げの3工程を除く、

ほぼすべての製造工程を漁師さんたちのご厚意で体験させていただきました!




羅臼昆布製造工程4

漁師の娘さん、地元の高校生たちが手際よく教えてくれた「地域の宝」

番屋に入って感動したのは、作業の手順を優しく手際よく教えてくれた可愛い先生たちの姿です。


幼い頃から家族の昆布づくりを見て育った娘さんや地元の若い子たちが、
素早く無駄のない手つきで
「ここはこうして巻くのですよ」

「こうやってサイズを揃えて伸ばすのです」と丁寧に教えてくれる。


地域全体で、家族みんなで、
代々この素晴らしい昆布文化を守り、受け継いでいる




羅臼昆布漁2

私たちは、船で以前のブログに描いた昆布漁の見学に

ここからは、漁の様子をお伝えします。

漁師さんは 朝5時半から10時半まで漁をして戻ってきます。

私たちは、

番屋によって、陽入れを見てから相泊港まで行くことになってましたが、

朝から空模様が・・・


「晴れてくれ~」曇っていても漁がみれるのかな~ととても心配な気持ちで

船に乗り込みましたが、

船が進んでいくうちに、どんどん雲が晴れてきて、第2弾の通り

しっかりと海岸線から知床羅臼の風景を堪能しました。


羅臼昆布漁1



知床岬から帰るときに、漁をしている皆さんの船を邪魔しないように
船長さんが横付けして見せてくれました。

箱メガネを口にくわえて舵取りしながら長くて大きい

1.  スマホ画面に収まらない!?
超巨大な道具「マッカ」と箱メガネの驚絶テクニック

本格的な加工に入る前に
、
まずは昆布漁で使われる特別な道具「マッカ」の迫力に圧倒されました

知床岬まで行った後に

コンブ漁の漁師さんの仕事ぶりを船の上から見せていただきました。

その見せてもらったマッカは、

スマートフォンなどの画面に到底収まりきらないほど、非常に長くて巨大!

1枚の長さが2m~3m、

幅が20cm~30cm以上にもなる肉厚で巨大な羅臼昆布を、

傷つけずに海底からねじり取るため、道具も特別なサイズで作られているのです。

動画にはなんとか納めました

【マッカが「長くて大きい」3つの理由】

圧倒的な長さ(5m~10m)知床の海は地形が深く複雑なため、

水深に合わせて5m~7m、深い場所では10m近くにもなる

非常に長い棹(さお)を使い分けます。

大きく頑丈な二股(先端部分)

巨大な昆布を根元(カブ)に近い部分でがっちりと挟み込むため
先端の二股(マッカ)も大きく頑丈に作られています。

潮の抵抗に負けない重量感 

潮の流れと水圧に逆らいながら、巨大昆布をクルクルと巻き付け、

岩から「ぶちっ」とねじり切るには、道具の重みと漁師さんの強靭なパワーが不可欠です。

現在は軽さを求めてグラスファイバー(FRP)製の長い棹も使われますが

先端のマッカ部分には今でも木製、鉄製、塩化ビニール製など、

漁師さんそれぞれのこだわりが詰まっています。

実際に体験させてもらうと、

私たちはただ箱メガネで海の中の昆布を見るだけで一苦労!

漁師さんは箱メガネを口にくわえながら、

この長くて重いマッカを自在に操って昆布を巻き取りますが、

見ていても「口が疲れる…!」と痛感。プロの凄みを肌で感じた瞬間でした。



羅臼昆布製造3

羅臼昆布4

2. 漁から上がったばかり!


「生昆布」の手入れから干す作業へ

ここからは、私たちが体験した息つく暇もない手作業のストーリーです。

① 生の昆布を洗う & 根切り

漁船から引き揚げられたばかりの「生の昆布」はズッシリと重い!
専用の道具で根っこを落とす「根切り」を行います。

冷たいきれいな海水で汚れを昆布クリーナーを通して 丁寧に洗い流します



② 乾燥室につるす & 浜での天日干し

重い生昆布を、先ずは、大きさを一瞬で見極めて、ハサミを付けて乾燥室へズラリと吊るし、
乾します



羅臼昆布製造5

羅臼昆布製造6

夜露を吸わせる「湿らす」と、職人技の「巻く・並べる」



③ 夜露に当てる「湿り入れ(しめりいれ)」

夕方、太陽の下でカチカチに乾いた昆布を、再び外に並べて
「夜露(湿気)」を吸わせます。                    

夜露の力でカチカチだった昆布が、しんなりと柔らかく生まれ変わります。
日によっては夜中までかかる 
その後 朝から漁に出るのだから いつ寝てるのやらと思いました。



羅臼昆布製造6

④ シワを伸ばして「巻く」&「並べる」

しんなりした昆布を番屋の中に持ち込み、

1枚ずつ手作業でぎゅ~っとシワを伸ばしながら、
くるくる巻き上げて一晩寝かせます(のし・巻き上げ)。


羅臼昆布製造7

太陽と重石の往復!

「陽入れ」と熟成の「奄蒸(あんじょう)」

⑤ 太陽で乾かす「陽入れ(ひいれ)」&「サイズそろえ」

一晩寝かせた昆布を再び外に出し、太陽の光で水分を細かく調整する「陽入れ」。

形や長さを綺麗に切り揃える「サイズそろえ」を行っていきます

羅臼昆布製造8

⑥ 旨味を凝縮させる「奄蒸(あんじょう)」

伸ばした昆布を何枚も重ね、
その上にどっしりと重い石を載せて寝かせます。

「干す」と「重石で寝かせる」を何度も繰り返すことで、

余分な磯臭さが抜け、濃厚な「旨味」と「香り」が極限まで凝縮されていくのです。

重石ものせる漁師さんとそうでない方と 
方法はそれぞれ代々のやり方を受け継いでいるとのことでした。



おわりに:手に残る感触と、受け継がれるバトン

スマホに収まらない10mのマッカ、
箱メガネを口にくわえるだけで疲れるあご、
生の昆布の重み、夜露のしっとり感、重石で熟成される深みのある香り。

少しずつですが
自分たちの手と汗で二十数工程のほとんどを
体験したからこそ、受講生の目はキラキラと輝いていました。

「こんなにも手間暇がかかっていたなんて…!
これからは一滴のだしも無駄にできません」

地元の娘さんや高校生たちから教わった温かい手仕事。
そして、都市から訪れた若い受講生の手に残った感触。

単なる「食材」を超えて、

多くの人々の愛情と途途方もない手間暇によって作られる羅臼昆布。

この本物の食文化と職人たちの魂を、

私たちはこれからも大切に家庭の食卓へ、

そして未来へと語り継いでいきます!


羅臼新鮮魚造りとBBQ1
羅臼新鮮魚造りとBBQ2
羅臼新鮮魚造りとBBQ3

【おまけ】

番屋で皆さんと一緒に遅いお昼ご飯をいただきました。
人数分のご飯を作りながら
陽入れした昆布をいつ入れたら良いか
確認しに、
又、台所へと、
とにかく皆んながいくつもの仕事を同時進行
そして、漸く作業がひと段落

BBQの時間となりました。
タコ漁の漁師さん 
生昆布の根切りや、乾燥機に入れる迄手伝いをされてた方が材料を持ってきて
先ほどお昼ご飯作ってくれた奥様が、
私がシャワーの為にホテルに戻っている間に
職人技
準備まで完璧でした。

そして、みんなで火を囲み楽しい話しと
湿り昆布の状況を気にしながら
シカが現れる、騒動もあったり

めんめ(キンキ)の羅臼昆布で湯掻いただけが
メチャクチャ美味しくて 
びっくりしました。
牛肉や鶏肉もありました。
私が、
この世でこんなに美味しい造りはあるのか~と驚いたのは、
羅臼昆布に挟んでくれた、
サメガレイの刺身
そして、それを火に炙るという
この世でこんなに美味い魚は味わったことがない

夕景の羅臼から見る
国後島を見ながら 
皆さんと話をしたかけがえのない時間 
大切にしたいと思います。

湿り昆布を入れるのは
夜の遅くになりそうでした。

又来ますね お世話になりました
ありがとうございます







2026年8月15日 : 知床の果てへ。 日本昆布大使が受講生と巡る 2度目の羅臼 番屋で知った「本物の食」の熱量と知床岬
知床羅臼風景1


「私たちが普段使っている昆布は、どこで、どんな風に、誰の手で作られているのだろう?」

日本昆布大使として、そして「だしソムリエ認定講師」として、
これまでいくつかの、昆布漁の現場を訪ねてきました。

北海道・函館の真昆布の凛とした気品や、
日高昆布の力強い味わいと景色……


どの産地にもそれぞれの素晴らしさがあり、
訪れるたびに自然とそれに携わるすべての人への感謝が深まります。

そんな中、
今回は私にとって「2度目」となる羅臼(らうす)への旅でした。
そして、今回の訪れには特別な想いがありました
。

「先生、いつか一緒に昆布の現地を見に行きたいです」

何年も前からそう熱望していた私の講座の受講生が、
いまや「だしの仕事」を本格的に始められ、ついにその願いが叶う瞬間が訪れたのです。
未来の食を担う若い世代に、
画面や言葉だけでは絶対に伝わらない「本物の食の原点」を届けたい

今回の滞在では、
個人で地元の漁師さんにお願いをして船を出していただいただけでなく、
初めて番屋で一緒に作業をし、同じ食卓を囲んで食事を共にするという、
かけがえのない時間を過ごさせていただきました。


第1弾となる今回は、まずその旅の始まりとして、
相泊(あいどまり)港からの特別な船出と、知床岬までの雄大な自然遺産を巡った記録をお届けします。

知床羅臼への旅については、別のnoteやblogで…

羅臼の最北の集落・相泊から、いざ知床岬へ向けて出発。
港を離れるにつれて、切り立った断崖絶壁が迫ってきます。
長年思い描いていた受講生との現地訪問が現実となり、
高まる胸の鳴りを感じながら船に揺られます。

船を進めると見えてくるのが「観音岩」
自然の長い年月とダイナミズムを
切り立って突き出た岩の形が教えてくれます
。

漁師さんから教わる地元の呼び名やエピソードを聞きながら、
初めて海から知床半島の雄大な自然と動物たちの営みを肌で感じ、
感動が交差し、深い学びの時間となりました。


知床羅臼風景2

途中で出会った 
釣りをされていたメンバーが 
『よく見てて、釣って魚をあげたら 
オジロワシが食べに飛んでくるから』と、

どこにオジロワシガいるのかもわからず、
瞬間を撮りたいと携帯を向けていましたが、
一瞬のできごと、大きな羽が舞い降りたと思ったら
目の前で魚を海の中から取っていきました。

船長さんが停泊していた場所と
釣りをしていた方との船の距離間が絶妙でとても興奮した瞬間でした。


知床羅臼風景3
場所は、少し離れて居ますが
崩れ滝は、昔はここで、樺太マスが登ってくるのを熊が取りに来て上がっていくのがよく見れたが今は、殆ど無くなったと

男滝(おだき)と女滝(めだき)合わせて二本滝
ここも、真水が流れているので、樺太マスが
遡上する事を期待して
網をはられていたが、
今年はどうなのだろうか?
年々、潮の流れが変わったのか?取れなくなってきているのらしい


知床羅臼風景4

カブト岩のところに来て、
知床岬は後どれくらいか尋ねると、
漸く近くなってきましたね
相泊港から25㎞なのでと 
結構走ってきたなぁと



知床羅臼風景6


続いて現れた「ペキンノ鼻」の周辺は、
海鳥や野生動物たちの気配も濃厚なエリア。
人間の力が遠く及ばない、手つかずの自然のたくましさを痛感しました。


ここでは、船長さんから「ペキンノ鼻」はアイヌ語で 
ー明るい岬ーという意味と教えていただきました。


私が 『赤い鳥居が見えますが 神社があるのですか?』
すると、
『あの下の岩が見えますね あれは、石の塚とその下に小さく見えるのが観音像です。』

『映画にもなりましたが ひかりごけ事件 知らないですか?』
『人が人を食べて、生き延びた』その事件があって、
『現在では過酷な海での安全祈願とともに、
後述する遭難事件の犠牲者の鎮魂のために建てられ、
守られてきたものです』
あまりの驚きにビックリしましたが、
帰ってから詳しく調べてみると

真冬の知床という極限の自然環境のなかで船が難破し、
ペキンノ鼻にあった無人の番屋に避難したものの、
極寒と飢餓に追い込まれました。

一人生き残った船長が、
命を繋ぐために亡くなった乗組員の遺体を口にして生還したという、
日本で初めて「食人」が裁かれた凄惨で痛ましい事件

作家の武田泰淳(たけだ たいじゅん)が、
極限状態における人間のエゴイズムや
「原罪」を鋭く問う戯曲・小説『ひかりごけ』を執筆しました。

その後、1992年に熊井啓監督、三國連太郎さん主演で映画化され、
重厚な人間ドラマとして高い評価を受けています。

色々と知らないことばかりの説明に驚きと、自然の凄さに感動をしながら
『知床岬はまだまだ遠いですか?』
『もうあの先端が知床岬の端です』


知床羅臼風景7

ついに辿り着いた知床岬の端。
この厳しい、けれど美しく豊かな自然環境があるからこそ、
あの極上の羅臼昆布が育つのだと身をもって実感した瞬間でした。

今回の乗船で一番感じたことは
港を離れ、迫り来る断崖絶壁に見とれていると、船長さんの見事な舵取りに深く感銘を受けました。

一見するとただ広い海を走っているように見えますが、
実は海岸線から離れた海中や浅瀬にも無数の岩場が潜んでいます。
地元の漁師さんたちは、この目に見えない複雑な海底の地形をすべて頭の中に記憶し、完璧に把握した上で船を操っていたのです。

素人の私たちが海岸線の景色ばかりに目を奪われていると、
船の反対側に突然大きな岩場が現れたりします。

一見何もないように見える場所、
いや、私には白い塊があると見えていた
そこには、海鳥たちがたくさん羽を休めている場所があれば、
その下には隠れた岩場があるという証拠。

この過酷で複雑な海を安全に巡るには、
並大抵ではない長年の熟練と勘が必要なのだと、心底実感させられました



波が驚くほど静かな場所もあり
そこでは、シーカヤックの方も 
ここは聖地ルートとしてカヤッカーの憧れの冒険コースとして有名

メガネ岩を渡ると漁師さんに聞きましたが
ここは救助体制など無い 超上級者向けの日本屈指の難関ルート

船の上から動画を配信しようと思っていましたが
まず、電波がない
それが現実でした。

書きたいことが多すぎて
動画をお見せしながら、躍動する鳥たちや
長い年月が作った自然の造形
そして、この地だからこそ生まれる植物や集まってくる動物たちについて
お話しできる機会があればいいなと思っています。

かけがえのない人生の瞬間は
その地を訪れて分かることが沢山あります。

プライスレス 

次は 昆布漁の見学について書きます。




2026年8月14日 : 日本のうま味の原点を訪ねて~羅臼昆布の産地・知床・北方四島から学ぶ~ 1
知床羅臼への旅 羅臼昆布見学

やっと来れた 
2018年に訪れてから直ぐに来る予定が、

コロナ騒動などなど色々と有りあっという間の8年

リアルに環境が変わっている
 
漁師さんからのお話を聞かせてもらった夜

帰りには、野生の鹿にも遭遇

今回の宿 峰の湯の温泉にチェックインする迄に

オートキャンプ場にある
森のカフェ テンに立ち寄った写真など


 羅臼 峰の湯の近く 野生の鹿にも遭遇

日本昆布大使として、そしてだしソムリエ認定講師として、

今回2度目となる北海道・羅臼町を訪れました。

目的は一つ。

日本の伝統的な「うま味」を未来へ伝えるために、
現場で今何が起きているのかを自分の目で確かめることです。

オプティマルキッチン欒(おうち)では、

昆布・かつお節・混合節・煮干し・乾しいたけなど『だし素材』について お伝えしています。

しかし、その一枚の昆布がどのような海で育ち、

どのような人々によって受け継がれているのか。

現場を知らずに伝えることはできません。

今回は羅臼昆布漁を見学するため、
中標津空港からレンタカーで知床半島へ向かいました。

車を走らせるにつれ、景色は少しずつ変わり、日本でも有数の大自然が広がっていきます。

そして羅臼に近づくと、海の向こうには国後島の姿が見えてきました。

その距離の近さは、地図だけでは伝わらない現実でした。


知床とはどんな場所なのか

知床半島は北海道の東北部、オホーツク海へ細長く突き出した半島です。

「知床」という名前は、
アイヌ語の「シリ・エトク(sir-etok)」が由来で、「大地の突き出た場所」「地の果て」という意味があります。


世界自然遺産に登録された理由

知床は2005年にユネスコ世界自然遺産へ登録されました。

評価された最大の理由は、

海と森が一つの生命の循環でつながっている世界でも貴重な自然環境

が今も残されていることです。

冬になるとオホーツク海には流氷がやってきます。

流氷は栄養豊富な海を育て、

植物プランクトン

↓

魚

↓

鮭

↓

ヒグマやシマフクロウ

という大きな命の循環をつくっています。

海で育った鮭が川を遡上し、その栄養が森へ運ばれる。

海と森が互いに支え合う、この生態系が世界的にも高く評価されています。


羅臼という町

今回訪れた羅臼町は知床半島の東側に位置する漁業の町です。

昆布漁、鮭漁、スケトウダラ漁など北海道を代表する豊かな漁場として知られています。


羅臼昆布は、
日本料理の世界では最高級昆布の一つとして扱われ、
濃厚で上品なうま味が特徴です。

この豊かな海は、知床の山々から流れる豊富な栄養と、
根室海峡の複雑な海流によって育まれています。



海の向こうに見える国後島

羅臼の海岸に立つと、海の向こうには国後島がはっきり見えます。

国後島は北方四島の一つで、

* 国後島
* 択捉島
* 色丹島
* 歯舞群島

を合わせて北方四島と呼びます。

羅臼では、
この島々が特別な場所ではなく、「日常の風景」として目の前に広がっていました。


現地に立つことで、地図だけでは分からない距離の近さと歴史の重みを感じました。


今回の旅で伝えたいこと

今回の旅は観光ではありません。

昆布漁師の皆さんの仕事。

世界自然遺産として守られている知床。

そして、日本料理の根幹を支えるうま味の元の『昆布』

その中の1つ

『羅臼昆布』

実際に見て、聞いて、学んだことを、

これからも
料理教室やSNSを通じて

正確に伝えていきたいと思います。


羅臼昆布

次回は、
羅臼昆布ができる 知床羅臼という土地や気候風土について
感じたことを書けたらと思います

写真とともに紹介します。







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